- 英国のCCPガイダンス修正案英国中銀(BOE)が市場の安定化のため、CCPの新たなガイダンス策定作業を行っており、今はそのコメント期間となっている(期限は今年11/18)関税ショックによって変動証拠金が多いところで149%増、当初証拠金も全体で3. … 続きを読む 英国のCCPガイダンス修正案
- SA-CVAのRWA削減努力が実り始めた少し前にDanske BankのCVA Capitalの減少が話題になった。昨年からCVAに関する所要資本が半分になり、10年前と比べると1/10くらいに減少している。この削減のほとんどがSA-CVAから来ているようで、 … 続きを読む SA-CVAのRWA削減努力が実り始めた
- 金利上昇によって資本コストが重要に金融庁の「バーゼル規制の概要」が6/14に更新された。バーゼル規制導入の経緯からその詳細、加えてレバレッジ比率、LCR、NSFRなどの各種資本規制についても非常にわかりやすくまとめられている。また、銀行ごとのSIBバッフ … 続きを読む 金利上昇によって資本コストが重要に
- 米国規制の更なる緩和先日ポストした米国SLRの変更のほかに、米国債をレバレッジエクスポージャーから除外するという緩和の話も進んでいる。また、G-SIBスコアの米国特有のMethod2についての見直しの話も出始めた。 グローバルバンクに適用さ … 続きを読む 米国規制の更なる緩和
- 日本におけるストレステストの強化先月、地銀を対象としたストレス時対応力の強化に向けたモニタリングレポートが金融庁から出されているが、同時期にLBOローンに係るモニタリングレポートや粉飾等予兆管理態勢の高度化に向けたアクション・プログラムなども公表されて … 続きを読む 日本におけるストレステストの強化
- 担保動向の変化~ISDA Margin Surveyより今日は久々にISDA Margin Surveyを見てみる。まずはSurveyに参加している大手ディーラーが受け取った担保額を確認してみると、VMは市場変動に合わせて動いているが、IMが着実に増えているのが確認できる。 … 続きを読む 担保動向の変化~ISDA Margin Surveyより
- 清算集中規制の例外が認められたタイトルだけ見ると、若干誤解を招くかもしれないが、欧州で一部のバニラスワップがクリアリング規制の対象外になったと報じられた。もう少し詳しく言うと、当初証拠金最適化に伴って発生したスワップについてはクリアリングしなくても良 … 続きを読む 清算集中規制の例外が認められた
- 第一四半期の米銀G-SIBスコア以前G-Sibスコアの上昇が市場に影響を与えたという記事を書いたことがあったが、年末を超えその後スコアがどうなったかを確認してみたい。 2024年第四四半期から2025年第一四半期への米国のMethod2のスコアを推移を … 続きを読む 第一四半期の米銀G-SIBスコア
- 米国SLRがついに緩和既に6/17に原案が公表されていたが、25日の公開会合で、ついにSLRの緩和が確実となった。60日のパブコメはあるものの、ほぼ原案に近い形での緩和が実現するものと思われる。この緩和が米国債の流動性を高めることにはならない … 続きを読む 米国SLRがついに緩和
- SA-CVAは広がるかSA-CVAになって、マーケットリスクヘッジやCDSによるヘッジの一部を資本計算に反映できるようになったことにより、リスク管理の実務と資本計算が近づくことになった。内部モデルを使った方式とは異なり、大手銀行が行っているヘ … 続きを読む SA-CVAは広がるか
「金融の未来を考えるブログ」への7件のフィードバック
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。
JSCC LIBOR廃止に関して「レートが確定していても、変換日にPaymentを迎えていないLIBOR参照のキャッシュフローについてはTONA-OISとして金利計算、支払いを行うとある」
とのことですが
ISDAのは①FIXINGされてものはLIBOR、12/31以降はFALLBACK利用する➁すでにFIXINGされていれば次回のリセット日までLIBOR利用できるイメージでしょうか
弱小銀行でLIBOR廃止対応することになって、周りに聞けなくてご教示のほどよろしくお願いいたします。
はい。私もその理解でした。Libor Fixingが終わっていれば、それをRFRに後で変更しないという理解です。
なのでCMEのやり方は相対取引と整合的になり望ましいということだと思っていました。実際のプロトコルを確認していないのですが、もしどなたか違っていればご教授頂ければと思います。
いつもブログを拝見させていただいております。ありがとうございます。
数点、XVAデスクに関して質問させていただけますと幸いです。
①以前の投稿で、「XvAデスクが金融機関の命運を握る」と記述されておりましたが、今後も当該デスクは金融機関にとって重要なポジションである続けるとお考えになりますでしょうか。また当該ポジションが将来的には需要が消失してしまう可能性に関していかがお考えになりますでしょうか。理由や背景なども含めてご教示いただけますと幸いです。
②XvAデスクに対する興味関心が高く、将来的に社内異動などで行ければと考えております。当該ポジションの転職市場等における扱いに関してはいかがお考えになりますでしょうか。また基本的には銀行(商業銀行)と証券会社において設置されるチームであると考えますが、銀行と証券会社におけるXvAデスクの役割の違いに関してもご教示いただけますと幸いです。
③XvAデスクに仮に異動出来たと仮定して、どのような経験を積むことが出来れば将来的に市場価値が高い人材になることが出来るとお考えになりますでしょうか。また普段の業務の中で管理人様が感じる業務の醍醐味と大変な点に関してもご教示いただけますと幸いです。
海外ではXvAデスクの導入がかなり進んでおり、業務経験者も多いイメージですが、日本ではまだまだ発展途上で、業務経験者も少なく情報がなかなか獲得できないというのが実情です。
上記3点に関してお手すきの際にご回答いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。
コメントありがとうございます。面白い内容だと思ったので記事に書かせていただきました。引き続きよろしくお願い致します。
管理人様
当該質問をテーマとして取り上げていただきましてありがとうございます。大変参考になりました。
XvAトレーダーは業務の範囲が広く、そもそものデリバティブ取引に関する知識に加え、マーケット慣行、担保取引、CCP、金融規制(特に証拠金規制やバーゼル規制)、金融機関のバランスシートや資金調達を含む会計知識など様々な知識が要求され、知的好奇心を擽られる大変興味深い業務であることを改めて理解出来ました。
引き続きよろしくお願いいたします。
いつも記事を大変参考に見ています。一旦質問があり、いわゆる『この取引はバランスシートを使う、バランスシートコストが高い』というのを聞くのですが、具体的に1.どのような取引がバランスシートを使う取引なのか、2.その取引を行った時のバランスシートコストとはどのように計算されるのか、3.関連する規制についてお伺いできればと思います。
いつもご愛読ありがとうございます。
確かに現場では一般的にバランスシートを使うという言い方をしてしまうのですが、厳密には幅広い意味が含まれていると思います。バランスシートなので国債や社債を銀行勘定で持つとか、レポを行うというのが最もバランスシートを使う取引になります。一方スワップなどはMTM分がバランスシートに乗るので(一部PFEが含まれることもありますが)、国債を保有するのに比べたバランスシートのUsageは低くなります。
バランスシートの計算方法は指標によって異なりますが、その国の会計規則によって決まります。米系であればGAAPによるバランスシートがメインなのですが、広義にSLRなどのレバレッジエクスポージャーをバランスシートの意味に含める人もおり、私も無意識のうちにSLRをバランスシートの意味で使っていることが多いかもしれません。厳密にはバランスシートではないですが、もっと広げてBasel3 Standard、Basel3 Advanced、CCARなどを含めるケースもあり、GSIBスコアなども含めて使う人もあるかと思います。関連する規制は会計規則とレバレッジ比率規制が主ですが、人によってはNSFR、LCR、その他Basel関連の指標を含める場合もあります。
あまり厳密に定義せずに使ってしまっていましたが、私の場合は基本は会計上のBSであるももの、たまにSLRを加えるくらいのイメージでした。