- 清算取引のポーティングクライアントクリアリングによって清算取引を行っている際にクリアリングブローカー(CCSP: Client Clearing Service Provider)が破綻すると、通常は他のブローカーにポジションと担保を移管する … 続きを読む 清算取引のポーティング
- DRR(Digital Regulatory Reporting: DRR)とはDRRとは、取引情報などの規制報告の標準化を目指すもので、複雑なデリバティブ取引の報告規則を、コンピューターが直接実行できるオープンソースコードに変換するものである。ISDA主導で導入が進んでいる画期的なプロジェクトなの … 続きを読む DRR(Digital Regulatory Reporting: DRR)とは
- 米国eSLRの緩和案について以前も書いたように、米国SLRの緩和案が6/25に公表されたが、コメント期限は60日後の8/26だったので、今後のプロセスが気になる。直ちに最終化されて施行されれば、年末の流動性逼迫を避けられる可能性もあるが、通常最終案 … 続きを読む 米国eSLRの緩和案について
- 金融の進化を促す規制とはバーゼルIIIの早期適用など、日本は規制については優等生で、欧米が規制導入を頻繁に遅らせる中、常に約束通りの導入を実現してきた。バーゼルが提唱するガイダンス等もきちんと国内で法制化し、欧米当局からの規制の同等性も確保して … 続きを読む 金融の進化を促す規制とは
- 米国債クリアリングの行方米国債の保有額は毎月公表されているが、ここのところ過去最高を更新し続けている。中国が着実に米国債保有額を減らしている中、日本と英国がそれを補う形で残高を伸ばしており、7月も過去最高となった。 海外投資家の占めるシェアは約 … 続きを読む 米国債クリアリングの行方
- LDIが金融市場に与えるインパクト英国トラスショック時にLDIからの国債売却が金利急上昇と市場の混乱を引き起こしたことが問題視された。それ以降LDIという言葉を頻繁に見かけるようになり、日本でも同じことが起きるかどうかという質問が多く聞かれるようになった … 続きを読む LDIが金融市場に与えるインパクト
- 英国でも国債清算集中規制は導入されるか?先週9/4に英国中銀が国債レポ市場の健全性強化に向けたペーパーを公表した。米国では国債および国債レポ取引に対してCCPでの清算集中義務を課すことになっているが、英国がどのような動きを見せるかに注目が集まる中、興味深い内容 … 続きを読む 英国でも国債清算集中規制は導入されるか?
- 証拠金削減のためG10のNDFが増えているClarusのブログで以前為替のIM Optimizationについての記事があったのをよく覚えていたのだが、5年後になって新たな記事が上がっている。 取引増と市場変動の拡大を受けて当初証拠金(IM)の上昇が話題になって … 続きを読む 証拠金削減のためG10のNDFが増えている
- ISDA SwapsInfo(2025第二四半期)総括ISDAのSwapsInfoから第二四半期の取引動向を確認してみたい。レポとのP9に四半期ごとの取引量と取引数のグラフがあるが、今年に入ってから順調に取引が増えている。このデータは、CFTCの規制に基づいてDTCCのSD … 続きを読む ISDA SwapsInfo(2025第二四半期)総括
- 米ドルの優位性は揺らぐか関税に代表される昨今の政策不安定化を受けて、米国からの資金流出が起き、基軸通貨としてのドルの立場が危ぶまれるという論調が多くなっている。確かに金利スワップは、ユーロスワップがドルスワップを上回るようになってきており、ドル … 続きを読む 米ドルの優位性は揺らぐか
「金融の未来を考えるブログ」への7件のフィードバック
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JSCC LIBOR廃止に関して「レートが確定していても、変換日にPaymentを迎えていないLIBOR参照のキャッシュフローについてはTONA-OISとして金利計算、支払いを行うとある」
とのことですが
ISDAのは①FIXINGされてものはLIBOR、12/31以降はFALLBACK利用する➁すでにFIXINGされていれば次回のリセット日までLIBOR利用できるイメージでしょうか
弱小銀行でLIBOR廃止対応することになって、周りに聞けなくてご教示のほどよろしくお願いいたします。
はい。私もその理解でした。Libor Fixingが終わっていれば、それをRFRに後で変更しないという理解です。
なのでCMEのやり方は相対取引と整合的になり望ましいということだと思っていました。実際のプロトコルを確認していないのですが、もしどなたか違っていればご教授頂ければと思います。
いつもブログを拝見させていただいております。ありがとうございます。
数点、XVAデスクに関して質問させていただけますと幸いです。
①以前の投稿で、「XvAデスクが金融機関の命運を握る」と記述されておりましたが、今後も当該デスクは金融機関にとって重要なポジションである続けるとお考えになりますでしょうか。また当該ポジションが将来的には需要が消失してしまう可能性に関していかがお考えになりますでしょうか。理由や背景なども含めてご教示いただけますと幸いです。
②XvAデスクに対する興味関心が高く、将来的に社内異動などで行ければと考えております。当該ポジションの転職市場等における扱いに関してはいかがお考えになりますでしょうか。また基本的には銀行(商業銀行)と証券会社において設置されるチームであると考えますが、銀行と証券会社におけるXvAデスクの役割の違いに関してもご教示いただけますと幸いです。
③XvAデスクに仮に異動出来たと仮定して、どのような経験を積むことが出来れば将来的に市場価値が高い人材になることが出来るとお考えになりますでしょうか。また普段の業務の中で管理人様が感じる業務の醍醐味と大変な点に関してもご教示いただけますと幸いです。
海外ではXvAデスクの導入がかなり進んでおり、業務経験者も多いイメージですが、日本ではまだまだ発展途上で、業務経験者も少なく情報がなかなか獲得できないというのが実情です。
上記3点に関してお手すきの際にご回答いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。
コメントありがとうございます。面白い内容だと思ったので記事に書かせていただきました。引き続きよろしくお願い致します。
管理人様
当該質問をテーマとして取り上げていただきましてありがとうございます。大変参考になりました。
XvAトレーダーは業務の範囲が広く、そもそものデリバティブ取引に関する知識に加え、マーケット慣行、担保取引、CCP、金融規制(特に証拠金規制やバーゼル規制)、金融機関のバランスシートや資金調達を含む会計知識など様々な知識が要求され、知的好奇心を擽られる大変興味深い業務であることを改めて理解出来ました。
引き続きよろしくお願いいたします。
いつも記事を大変参考に見ています。一旦質問があり、いわゆる『この取引はバランスシートを使う、バランスシートコストが高い』というのを聞くのですが、具体的に1.どのような取引がバランスシートを使う取引なのか、2.その取引を行った時のバランスシートコストとはどのように計算されるのか、3.関連する規制についてお伺いできればと思います。
いつもご愛読ありがとうございます。
確かに現場では一般的にバランスシートを使うという言い方をしてしまうのですが、厳密には幅広い意味が含まれていると思います。バランスシートなので国債や社債を銀行勘定で持つとか、レポを行うというのが最もバランスシートを使う取引になります。一方スワップなどはMTM分がバランスシートに乗るので(一部PFEが含まれることもありますが)、国債を保有するのに比べたバランスシートのUsageは低くなります。
バランスシートの計算方法は指標によって異なりますが、その国の会計規則によって決まります。米系であればGAAPによるバランスシートがメインなのですが、広義にSLRなどのレバレッジエクスポージャーをバランスシートの意味に含める人もおり、私も無意識のうちにSLRをバランスシートの意味で使っていることが多いかもしれません。厳密にはバランスシートではないですが、もっと広げてBasel3 Standard、Basel3 Advanced、CCARなどを含めるケースもあり、GSIBスコアなども含めて使う人もあるかと思います。関連する規制は会計規則とレバレッジ比率規制が主ですが、人によってはNSFR、LCR、その他Basel関連の指標を含める場合もあります。
あまり厳密に定義せずに使ってしまっていましたが、私の場合は基本は会計上のBSであるももの、たまにSLRを加えるくらいのイメージでした。